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    リウマチ

    関節リウマチの診断基準関節リウマチの症状関節リウマチにおける関節破壊のイメージ
    リウマチの治療目標アメリカリウマチ学会の診断基準(ARAの診断基準)日本リウマチ学会の早期関節リウマチの診断基準
    生物学的製剤期待される作用日常生活の注意点どんなお薬ですか?費用について

    関節リウマチの診断基準

    リウマチ学会の関節リウマチの診断基準は、以下の表の通りになります。これらの診断基準を満たさない初期の関節リウマチの診断基準も策定され、初期の関節リウマチを見分ける血液検査も含め、初期の病態でもしっかりとした診断が出来るようになってきました。

    関節リウマチの症状

    関節リウマチの典型的な症状は、左右対称に腫れて痛むことです。また、朝のこわばりが認められます。他にも皮下結節やドライアイ、血管炎などの全身症状を合併する場合もあります。これらの症状の改善に、決定的な根治療法がみつかっていません。すなわち、早く見つけて変形の進む前に病気の進行をコントロールすることが大事です。

    関節リウマチにおける関節破壊のイメージ

    【1】関節を山肌にたとえ、リウマチの炎症の度合いを炎にたとえると…関節破壊が進んでいない初期は「山肌は維持」されています。しかし、関節滑膜における炎症が強く、「炎が着いている」ので消火剤(抗リウマチ薬)が必要です。

    1.関節リウマチにおける関節破壊のイメージ

    【2】早期発見、早期治療を行うと炎の勢い(関節滑膜における炎症)が小さくなりました。このため山肌の木は残っています。(早めの治療で関節破壊を進行させない事が目標です。)

    2.関節リウマチにおける関節破壊のイメージ

    【3】リウマチのコントロールが難しかったり治療開始が遅れたりし早期治療が順調に進まないと、炎(関節における炎症)がなかなか落ち着かず、山肌の木々が焼けてしまいます。
    (この状態が続いてしまうと、不可逆的な関節破壊が進行してしまいます。)

    3.関節リウマチにおける関節破壊のイメージ

    【4】治療の時機を逸してしまった場合、抗リウマチ薬などによる治療で炎(関節における炎症)は消えましたが、山肌の木が燃えてしまっています。
    (リウマチのコントロールが良くなっても、関節破壊としての痛みが残ってしまいます。)

     

    4.関節リウマチにおける関節破壊のイメージ

    関節炎の治療が進んで炎症が軽減されても、関節破壊が進んでしまうと、人工関節などの外科的な治療を要する状況になってしまいます。
    この状況を防ぐために、初期治療でリウマチの勢いを抑えていく事が重要になり、早期発見と早期治療が重要視されています。

     

    リウマチの治療目標

    リウマチの目標は、火が消えて関節破壊が進行しない状況(寛解状態)にもっていくことです。以前は、関節破壊も年月をかけて徐々に進むとされており、徐々に抗リウマチ薬(DMARD)を使用していく治療法が選択されてきました。しかし、近年、関節破壊は罹患初期の2〜3年に急速に進行することがわかり、リウマチの早期加療の重要性が指摘されるようになりました。関節リウマチにおいては、いち早く病気をみつけて治療を始めることが、病気の進行を遅らせるために必要とされ、骨破壊の抑制が治療目標になり、Window of opportunity=(この時期に関節リウマチを抑制すれば、来るべき関節破壊の進行を少なくしたり、留めることが出来る時期)が存在すると言われています。この時期が発症初期と言えるため、治療に反応しやすい発症初期における治療の重要性が指摘されています。ファイザー社のリウマチ治療薬をアンカードラッグ(要の薬剤)として、副作用をモニタリングしながら、症状に合わせた治療を発症初期から取り入れる方法が主流になっています。

    アメリカリウマチ学会の診断基準(ARAの診断基準)

    1987年にアメリカリウマチ学会によって提唱された診断基準になります。

    • 【1】 朝のこわばりが、少なくとも1時間以上にわたってみられる。
    • 【2】 3つ以上の関節に炎症による腫脹がみられる。
    • 【3】 手指の付け根の関節、手指の第2関節に炎症による腫脹がみられる。
    • 【4】 左右対称の関節に炎症による腫脹がみられる。
    • 【5】 皮下結節(リウマトイド結節)が肘や膝にみられる。
    • 【6】 血液検査でリウマチ因子が陽性である。
    • 【7】 レントゲン検査で、手の関節に骨の萎縮などの変化がみられる。

    上記の7項目のうち、4項目以上にあてはまる場合を関節リウマチと診断するとされています。

    日本リウマチ学会の早期関節リウマチの診断基準

    • 【1】 1つ以上の関節で、圧痛や動かしたりすると痛みを感じる。
    • 【2】 2つ以上の関節に炎症による腫脹が認められる。
    • 【3】 朝のこわばりを認める。
    • 【4】 リウマトイド結節が肘や膝に認められる。
    • 【5】 血液検査で血沈に異常がみられる、あるいはCRPが陽性である。
    • 【6】 血液検査でリウマトイド因子が陽性である。

    早期関節リウマチの診断基準として、以上の6項目のうち、3項目以上にあてはまる場合を早期関節リウマチとして、病態に応じた治療が必要であるとしています。

    生物学的製剤

    関節リウマチの治療が、ここ数年大きく変化しています。従来の飲み薬を中心にした治療法に加え、新しく発売されたTNF阻害薬を組み合わせることで、より高い有用性が得られるようになりました。新しいTNF阻害薬は、点滴や皮下注射でおこなわれ、「痛み」や「腫れ」をやわらげるだけでなく、「関節破壊」の進行を抑えることが出来るようになりました。さらには、これまでの治療では、治療がうまくいかない場合に平均寿命も一般人口の平均値と比較して短いと言われていましたが、これを延長させるというデータも出始めています。

    期待される作用

    関節リウマチは、免疫の異常から関節内に大量の炎症を引き起こす物質が蓄積して、それが軟骨や骨を破壊している事がわかってきました。中でも、TNFαとIL-6が重要になり、TNF阻害薬(エタネルセプト製剤やインフリキシマブ製剤)は、そのTNFαに結合して、TNFαの悪い働きを止める薬です。このことが、関節リウマチの病状を飛躍的に改善させました。

    • 【1】関節の腫れや痛みをやわらげる(ひいては、ステロイドの内服量を減らすことにつながります)
    • 【2】関節破壊の進行を食い止めます(炎症関節における破骨細胞を抑制します)
    • 【3】生活動作の障害を軽減します(歩行や日常生活動作を改善する事により、ADLの改善が期待できます)
    • 【4】これらの結果として、ステロイドやNSAIDなど、長期服用での副作用が懸念される投薬量を減らせる可能性もあります)

    日常生活の注意点

    この生物学的製剤には、免疫の働きを抑えて関節の炎症を食い止めるものです。したがって、感染症にかかりやすくなる可能性があります。また、ファイザー社のリウマチ治療薬の内服では間質性肺炎などの副作用があり、「咳」や「熱」などの症状が続いた時や、何か心配な症状があったときは、速やかに御相談いただき、感染症についての診察及び検査をします。咳や熱など、風邪症状を生じたときに、すぐに相談できる環境が重要になります。また、重篤な副作用を生じた際は、関連施設をご紹介する事が可能です。

    どんなお薬ですか?

    エタネルセプト製剤は、皮下注射ですので、注射部位が赤く腫れたりすることもあります。週に1〜2回の皮下注射を行い必要時間は数分です。医院での注射あるいは練習の後で自宅での自己注射も可能です。また、レミケードは点滴注射の薬ですので、点滴の際に一時的に頭痛や発疹がみられる場合があります。どちらも、導入には問題になる感染症の有無など充分な検査をしてから、投与スケジュールを決定します。

    費用について

    所属健保の種類や年齢、障害者手帳の有無などによって異なります。また、区市町村によって医療費の補助などの違いがあります。障害者手帳申請をしていない方は、診察を通じて障害等級の認定書類を作成します。御相談ください。

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